エリート・スクワッド (2007)

The Elite Squad (2007)

舞台は1997年のリオデジャネイロ。ドラッグディーラーが蔓延るスラム街があるのです。ギャング達はなかなかの武力を持っています。犯罪街なのですが、コミュニティを形成する上で、仕方ない面もあります。権力を持つギャングに巻かれてないと生きていけない街なのです。警察までは、ギャング中心コミュニティに巻かれている地域なのです。ここで生活する人は、治外法権と思っていないと生きていけないのです。

ここの唯一の抵抗勢力BOPE。軍警察の特殊警察作戦大隊です。こちらの人は堅物で、私生活の犠牲も厭わないって人達です。精神面が異常なまでに強い人で、更にエゲツない訓練を乗り越えてきた人達なのです。考えてみると、日本人的な生活に似てます。家族、私生活、近所付き合いを重要視する人は、コッチ側には入れません。

ほぼ戦争の様な、この二大勢力の戦いの物語です。

考えされられます。BOPEは正義で、スラム街が悪、っていう構図なのですが、個人単位で見ると、そう簡単に分けられるモノでもないのです。スラム街に住む人は、周りの犯罪に目をつぶります。チクりません。何故なら自分を含め、周囲の人々の命がかかっているのです。一方のBOPEは、口を割らせる為、拷問だってします。ビニール袋被せます。撃ち殺します。殺しは自分の命がかかってますので仕方ありませんが。家族、仲間を裏切るケースが多々あります。🤔

BOPEが主役の映画ですので、悪のトップのドラッグディーラーを倒す話だったのですが、庶民の暮らしを踏まえて、複雑な気持ちでご覧くださいませ。