カンパニー・メン (2010)

The Company Men (2010)

舞台はボストン。リーマンショックの余波で、GTX社が数千人規模のリストラです。12年勤めた37歳のエリートサラリーマン、ボビー・ウォーカー(ベン・アフレック)もアッサリ解雇されてしまいました。12週間の解雇手当があり、最初のうちは余裕です。ポルシェのオープンカーにだって、乗り続けてます。MBAを取得していますので、再就職は高額な年棒を希望します。まだまだ見栄が残ってます。

しかし、そんなこと言ってられない現実があるります。ボビーは初めての挫折を味わうことになるのです。奥さんは看護師の仕事に復帰、ポルシェを売り、住宅ローンの払えない家も売ってしまいます。これらは、奥さんがドンドン話を進めていくのです。現実的なのですね。義兄のジャック(ケビン・コスナー)は大工の親方。今迄は気が合わない関係でしたが、ジャックが手を差しのべてくれたので、仕方ありません。ホワイトカラーがブルーカラーの仕事をすることになります。そんなこんなで、徐々に現実が見えてくるようになっていくのです。

フィル(クリス・クーパー)は30年勤めた60手前の人。工員からの叩き上げです。ヒヤヒヤしながらも残留しましたが、2回目の大リストラでクビを切られてしまうのです。こちらは深刻です。まぁ再就職先がありません。大学生の子供がいます。近所の手前、夕方まで家には帰れません。昼間っから飲んじゃいます。自分がいなくても、世の中は変わらないと気づき、悲しい決断をしてしまうのです。

この2人や、他の従業員を心配し、リストラに反対していたのは、副社長のジーン(トミー・リー・ジョーンズ)。愛人のサリー(マリア・ベロ)が、リストラ宣告担当だったりします。社長のジェームズ・サリンジャー(クレイグ・T・ネルソン)とは、創業時からの仲。そんなジーンも、愛人にリストラを宣告されてしまうのです。こちらのジーンは、生活は困りません。もうリタイアしてもいい年頃ですし、財産もタップリ持ってます。しかし、やる事が無いのです。魂抜けちゃってます。

貧乏の失業は大変なのは周知の通り。金持ちだって失業すると大変だっていう物語でした。大工のケビン・コスナーは、内面の良い人を隠す、非常に男っぽく描かれております。