ゴーン・ベイビー・ゴーン (2007)

Gone Baby Gone (2007)

デニス・レヘインの小説「私立探偵パトリック&アンジー」シリーズの4作目「愛しき者はすべて去りゆく」が原作。舞台はボストンのドーチェスター。貧民街で、出演者達はみなさん貧乏に見えます。パトリックはケイシー・アフレックが演じ、アンジーはミシェル・モナハン。決してやり手には見えないパトリックですが、何か狙いがあるはずです。華がないとか言ってはいけません。

貧しい街で独特のコミュニティができているドーチェスターで、少女アマンダが行方不明になる事件が発生しました。マスコミにも取り上げあられた事件ですが、アマンダの叔父ライオネル(タイタス・ウェリバー)と叔母ビー(エイミー・マディガン)は、私立探偵のパトリック&アンジーに捜査を依頼するのです。

パトリック&アンジー経由で警察に捜査協力を依頼、ジャック・ドイル警部(モーガン・フリーマン)に、レミー(エド・ハリス)とニック(ジョン・アシュトン)の2人の刑事を紹介してもらい、4人での捜査が始まります。

アマンダの母親へリーン(エイミー・ライアン)はジャンキーでして、子育てもままならない状況です。そんなへリーン、友人の売人レイと一緒に、麻薬ディーラーのチーズから大金を盗んじゃってたのです。コレに絡んだ誘拐事件かと思いきや、複雑な構造になっているのです。

少女の事を考えて、大人達がそれぞれに行動します。土地柄もあるのでしょうか?コミュニティ内では法外な事もまかり通ったりします。法的にはアウトでも、少女を守るための手段。哲学的な答えのでない結末になるのです。考えてさせるように作った映画でした。

グッド・ワイフ 7-4 弁護士の信念

Taxed (2015)

脳腫瘍に苦しんだ若い女性アレクサが、"医師ほう助による自殺法"で安楽死を選びました。遺族が病院を訴えます。病院側の代理人はケニング。杖を落としちゃう作戦に苦戦する原告側。これを見ていたダイアンに近づいてきた男は、バリバリ保守のRDことディップルの法律顧問イーサン・カーバー(ピーター・ギャラガー)。ダイアンが安楽死推進派と知っていながらも、交代を命じます。判事はソウル・ルビネック演じる人。

思想とは反対側の弁護になってしまったダイアンですが、相手がケニングとなると話は違うようです。しっかりと戦います。カーバーを通してRDがさらなる要求をしてきます。イリノイ州では、後は知事の承認のみとなってる"医師ほう助による自殺法"を承認しないよう頼んでくれというのです。RDはアリシアを追い出した男。ケイリーがアリシアにお願いに行くのです。

アリシアは断りますが、イーライが盗み聞き、何やら企みもあるのでしょう、ジャンキーとグレースを使って、承認を阻止しようとするのです。

アリシアはいつもの保釈裁判。請け負った被告人の体重を競ってる3人をよそ目に、気になる人を発見します。アリシアの案件ではありませんが、無罪を主張する黒人女性。成り行きで、横取りして代理人を務めることになります。そしてコレが騒動の火種になるのです。相変わらず時間がないという保釈裁判所で、アリシアとマタンの争いが始まってしまうのです。迷惑がるシャコウスキー判事の意地悪にも戦う姿勢を崩さないアリシアなのです。コレを見ていた他の被告人達もアリシアを指名したりと、時間厳守の適当な裁判を崩してしまうのです。

アリシアは久しぶりにクラウスを雇います。証言台に立ったクラウス、マタンが過去を暴きます。クラウスは6年前に資格を失った弁護士だったのです。判事を殴ったり、証拠改ざんで4度の調査が入ったりしたようです。

イーライの企みは失敗、ジャンキーとグレースはルースに取り込まれてしまいました。例の如くバーで飲むアリシアルッカ。組まないかとルッカを誘い、次回へ続く。

グッド・ワイフ 7-3 詭弁の結末

Cooked (2015)

追い出されそうなハワードが、アリシアに依頼に来ました。年齢差別を訴えるというのです。事情を知るアリシアです。もっと働くように促し、追い返すのです。エレベーターで、ハワードはジャッキーと出逢い、恋愛関係に発展します。

イーライはルースに小さな部屋をあてがわれました。ドアを開けると机にぶつかる部屋です。ルースは、アリシアとベロニカに料理番組「我が家の味」に出演させると言い出します。イーライが2人を説得し、いざ生放送へ。やっぱりと言いましょうか、2人は番組で大喧嘩に。嬉しそうに笑うイーライなのです。

アリシアは保釈裁判所から依頼人を見つけました。違法薬物GHBを製造したと逮捕された男ローランド・ラビンの代理人を務めます。もう1人の逮捕者の代理人にはルッカ。取引を巡って争ったり、無罪を訴えて共同で弁護したりしますが、実はラビンはFBIのエージェントなのです。気づいたのはグレース。活躍してます。

狙いは自分かピーターかと勘ぐるアリシアですが、ラビンは判事のシャコウスキーを収賄の疑いで2年も追っていたとのこと。アリシアはイーライに相談しちゃったものですから、イーライが陰で動いてしまうのです。

アリシアとの関係の温度を下げ、仕事もまわすことにしたダイアンです。ハワードはジャッキーと付き合い出し、大口の仕事もとってきました。アリシアに訴訟はしないと電話します。しかしデヴィッドが、ハワードとアリシアが訴訟を準備していると勘違い。またも怒りのダイアンになり、アリシアの家に怒鳴り込んでくるのです。

救われた形のシャコウスキー判事、アリシアにはいっぱい仕事をまわし、イーライにランドーに関するお願いを持ち出されて、次回へ続く。

グッド・ワイフ 7-2 汚れなき人々

Innocents (2015)

保釈裁判にも慣れてきた感じのアリシア、器物破損で捕まった青年エリック・バーセットの話を聞きます。エリックが美術館で壊したのは、自分の少年時代のヌード写真なのです。アーティストであるエリックの母が撮影し、今や芸術作品になっているのです。エリックがネットで自分の名前を検索すると、でてくるのは自分のヌード写真。アリシアが代理人になり、美術館と争うことになります。

美術館の代理人として登場したのはナンシー・クロージャー。ウブなふりから、したたかで嫌〜な弁護士に仕上がってます。告訴取り下げの話から、展示差し止めに展開し、法廷に持ち込まれます。裁くのはピーター・ダナウェイ判事。こちら、イスラムに改宗したようで、ラマダンで機嫌が悪くなったりします。アリシアは調査員を探します。選んだのはカリンダ似のアマンダ。口ではスゴいことを言いますが使えません。結局グレースお薦めで、一度は断ったイケメンオジさんジェイソン・クラウス(ジェフリー・ディーン・モーガン)に頼ることになります。ジェイソンはLA&Lにも誘われちゃったりもします。

そんなLA&L、ケイリーが若手達と同調し、古い体質を改善しようと動いてます。先ずはハワードがターゲット。抵抗するハワードと敵対します。揉め事が絶えないダイアン達なのです。

何とかアリシアの参謀に収まったのはイーライ。アリシア民主党委員長フランク・ランドーとの和解をさせます。ここで選挙管理委員会のメンバーになるよう言われるアリシアですが、未だ私には状況がつかめません。ルースがノラをスパイとしてイーライの元へ送り込みます。元々イーライの下にいたノラは、バラしてしまいます。イーライの企みはピーターにはバレていないようで、上手く取り込んでいる様子。

調査員ジェイソンと時間95$で契約が決まり、次回へ続く。

グッド・ワイフ 7-1 ゼロからの出発

Bond (2015)

世間では"不正の人"になってしまったアリシアです。自宅で仕事を再開しましたが、日銭稼ぎの為、保釈裁判所なる所へ行きます。こちらローカルルールがありまして、判事の意地悪に思える判断で進められます。短時間で数十件こなす保釈裁判、慌ただしい上に、アリシアを入れてもらえません。検察側に立つマタン、こんな仕事もしています。アリシアは、仕事を譲ってくれた女性弁護士ルッカ・クイン(クーシュ・ジャンボ)に出逢います。

自宅オフィスではグレースが秘書として手伝い始めました。そして初クライアントが来ました。遺産相続の件なのですが、その中には署名入りのシャガールの版画が含まれているのです。シャガールを巡ってダイアン達と戦うことになるのです。

遺品には付箋が貼ってあったのですが、全て剥がれ落ちてました。面白くしてくれますね〜。粘着物、流体学、産業吸引の専門家達が証人に呼ばれ、ファーリー判事は驚きと感心なのです。成り行きでアリシアの代わりを務めたルッカが活躍を見せます。そしてこの戦い、ケニングが裏で手を引いていたのです。ダイアンの相手ということで、アリシアに案件をまわしていたのですね。

アリシアの許しを得て、ピーターの大統領選出馬が決まりました。それに伴いまして、選挙参謀にルース・イーストマン(マーゴ・マーティンデイル)を迎え入れます。イーライよりも有名な選挙参謀だというルース、何とイーライを追い出してしまうのです。解雇されて落ち込むイーライを、アリシアの友情が支えます。

イーライは聖アリシアを復活させ、ピーターを道ずれに打倒ルースを誓います。ルッカとバーで飲むアリシア。ケニングが現れ、アリシアが事務所に来るまで飢えない程度に仕事をまわすと言い、次回へ続く。

ザ・ギャンブラー/熱い賭け (2014)

The Gambler (2014)

1974年の映画「熱い賭け」のリメイク。凄い勝負師ではなく、ギャンブルにハマってしまう人の物語。ギャンブル依存性とはまた、ちょっと違うような感じですが、無謀に賭け続ける姿は、ギャンブルにハマる構図をわかりやすく見せてくれます。

大学で現代文学を教える准教授ジム・ベネット(マーク・ウォールバーグ)は、夜な夜な韓国系の闇カジノで大金勝負。ツケが貯まってきてます。そこで声をかけてきたのは黒人のヤミ金屋バラカ(マイケル・ケネス・ウィリアムス)。バラカに借りて、もうひと勝負するジムですが、やっぱり負けて借金が膨れ上がりました。

実は、ジムの祖父は資産家なのです。相続した母親(ジェシカ・ラング)はリッチマンですが、どうも疎遠になっているようです。しかし見兼ねた母は、借金分26万$を現金で用立ててくれるのです。ギャンブル狂に現金を渡してはいけません。ジムはあっさり使ってしまいます。次に借りるのは、もっと悪そうなフランク(ジョン・グッドマン)。何が悪いって、見た目だけで極悪とわかる人です。

韓国系カジノで見かけた優秀な生徒エイミー(ブリー・ラーソン)とは、良い仲になっていきます。バスケのスタープレイヤーのラマーは、授業では駄目な生徒。悩みを打ち明けられ、親しくなります。そんな2人に危害が及んでは大変ということで、ジムの逆転劇が始まるのです。

ギャンブルに勝つにはインチキです。これで安心といって終わらないのがジム。もうひと勝負いってしまいます。もう命とか惜しくないのです。ギャンブルに依存した結果なのか、裕福な家庭への反発なのか?何だかわかりませんが、一緒に借金苦を愉しみましょう。前半は、文学にこだわるセリフが続くので、とっても眠くなります。春向けの映画ではありません。

ガールフレンドデー (2017)

Girlfriend's Day (2017)

主人公は、ソウルでお馴染みボブ・オデンカーク演じるレイモンド。30億$産業でもあるグリーティングカードのメッセージを書くライター。かつてはトップライターだったようですが、元妻との離婚をきっかけに、良い文章が書けなくなっています。仕事にプライドを持ち、持論を繰り広げますが、会社を解雇されてしまうのです。

元妻は売れてる小説家と再婚、猫を共有している為、度々会う仲です。元ライバルのタフトは小説家に転向しましたが、長い文章が書けません。落ち込むレイモンドが出逢ったのは、彼の元ファンである美人さんジル(アンバー・タンブリン)。こんな周囲の人達がいまして、冴えないオジさんの物語かと思いきや、様子は一転します。

ガールフレンドデーなる新たな祝日が発表されます。そしてタフトが殺されるという殺人事件が発生。そこには、兄弟で争うグリーティングカード業界の2大会社の陰謀があったりします。犯人に仕立て上げられそうなレイモンド、グリーティングカードのメッセージを書けと脅されるのです。脅しに来る人は、みんな乱暴です。レイモンドは殴られまくるのです。

レイモンドのピンチからの脱出劇と、ジルとの恋愛でナイスなメッセージの復活劇。何だか良くわからない物語ですが、1時間ちょいの短い映画です。もう理解しないで愉しみましょう。